言葉の雑木苗
 社会科の教科書には必ず出てきたはずの、江戸時代の通貨。寛永十三(一六三六)年に設けられた江戸芝と近江坂本の銭座で鋳造開始された銭貨で、庶民にもお馴染みのお金だ。早起きは三文の得、の文である。
 僕は、教科書を捨ててしまったことを悔いている。少なからず文章を書いてお金を貰う立場になると、あれの大切さを痛感させられるのだ。例は無数にあるけれど、この寛永通宝もそのひとつ。
 江戸時代というと、すでに大昔に思える。そんな江戸の通貨である寛永通宝は、昭和二八年一二月まで法律上は通貨として認められていた。この年に円未満のお金が切り捨てられるまで、銀行の扱う最小単位は寛永通宝だったのだ。
 江戸は、まだ追いかけられる位置にある。
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言葉の雑木苗 耐乏PressJapan.
発行:全日本貧乏協議会 発行部数:1466 冊
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