貧乏日記

Dec 31,2006 01:03

 どこからともなく風鈴の音、十二月。

 本年も残すところあと一日。ここ数日の寒波で澄み切った空気は冷たく、足下を、首を、耳たぶを、容赦なく吹き抜けていく。股引を穿いても、マフラーを巻いても、寒いものは寒い。

 月も星も、車のライトや信号機も、光るものはすべて凍えて見える年の瀬に風鈴の音というのは、耳を引き裂かれるような苦しさなのだ。いったいどこの家がそんな無粋なことをと四方を見渡すと……たしかにご近所さんではあるが……。

 交番の入り口にあるとなると、もしかしたら必要な装備なのだろうか。

Dec 16,2006 22:57

 久しぶりに叫んだ「他人のボーナス万歳」。

 契機を反映してなのか、近頃はボーナスを貰えるような職業に就いている連中の財布が堅くて寂しいボーナスシーズンを過ごしてきた。そういう嫌な雰囲気を久しぶりに吹き飛ばしてくれたのが、シゲ君。サラリーマンの鑑だ。

 店主も上機嫌で、おまけとして出してくれたのがどんこのバター醤油。網で焼いたどんこにバターと醤油をたらしてじくじくなところを熱々のまま口に運ぶ。これをビールで流し込めば、喰い物の熱量が心まで染み渡るというものだ。

 さて、風呂に入って一仕事。

Dec 13,2006 02:52

 土日、大漁に酒を呑んだ以外は朝起きて夜寝るという真っ当な生活をしていたのに、もう、昼寝て夜に起きる生活に戻ってしまった。けれど、ストーブで沸いているお湯で茶を飲みながら過ごす夜の静寂はやっぱり捨てがたいのだ。

 知り合いに頼まれていたウェブサイト作りが一段落したので、いよいよ自分の時間。書きためたメモの山を処理しないと、部屋が片付かない。無秩序に積み上がるメモというのも、荷物でしかないのかもしれないなあ。

 ちょっとひとくちも更新しないと。

Dec 12,2006 02:52

 酔っぱらった。

 ドラマーのRyoにお呼ばれされて一杯。昨夜も精進払いで浴びるほど呑んでいたのだけれど、夢のような日本酒の列挙を見せられてしまったからには心ゆくまで呑むしかないのだ。仕上げなければならない原稿があったような気もしたけれど、理性というのは飛びやすいもので。

 サンプル版のCDには「返せ」と書いてあるけど返さなくてもいいなんていう業界話を聞きながら、長野だの新潟だのの酒を旨い抓みで流し込む時間の幸せというのは、言葉を失うひとときだと思える。

 鍋はいいなあ。

 

Nov 26,2006 01:16

 a piece of water、うれしいCD。

 一一月中はなんとか火鉢だけでも過ごせそうな気がするけれど、いざというときのため、車を借りて灯油を買ってきた。リッター六〇円ってのは、安かったときの経由に肉薄する価格ではなかろうか。

 寒いのは嫌だけれど、いつでも脇にお湯のある暮らしというのは冬ならではの楽しみでもあるか。湯飲みにお茶の葉を入れ、お湯を注いで飲む。これを繰り返しながら、頃合いを観てお茶の葉も喰ってしまい、新しい葉を湯飲みに。

 ストーブも掃除しておかないとなあ。

Nov 17,2006 22:24

王子駅……か?  柚子、匂いだけでもいいから嗅ぎたい。

 アルバイトの帰り、水海道駅が見えるところまで来て異変に気づく。ホームがいつもよりも明るく、なぜかキオスクがある。関鉄にキオスクなどあるはずはないのだ。けれど、改札をくぐると、そこは王子駅だった。

 いつもの薄暗い蛍光灯の光は増設されたライトに上書きされ、駅のあちこちに「おうじ」の文字が掲げられている。美術班らしき人々が脚立を手にあちこちを動き回るホームに、ディーゼルの気動車は定刻通り、鈍く滑り込んできた。

 あのライト、残していってくれると本が読みやすいのだけど。

Nov 01,2006 23:09

 気がついたら電話を止められていた。

 そういえばまだ公共料金の支払いに行ってないなあ、と思い続けて一ヶ月を過ぎた今日、受話器を持ち上げたら「ツー、ツー」という断続音が。これは笑い事だなあと感動しながら二ヶ月分の料金を支払ってきた。通話はできなくても、なぜかネットには繋がるのでまるで気がつかなかったのだ。

 そこで、ああ、そうかと、点と点が線で結ばれた出来事がアルバイト先からの軽自動車貸し出しである。車検が切れてから列車通勤をすること丸三ヶ月となった今日、突然、社長が営業車を通勤用にと貸してくれたのだ。もしかしたら、「おかけになった電話は…」を聞いて哀れに感じたのかもしれない。

 払えなかったんじゃなくて面倒だったからなんだけれど、それは黙っておこう。

 

Oct 14,2006 00:42

 鶏胸肉一〇〇グラム三八円。

 日中はまだまだ暖かさを感じられるから、ついうっかり、二時間ほど遅刻してアルバイトへ向かうときにジャンパーを忘れてしまう。夜、吹きさらしのホームを通り過ぎる夜風に身を晒し、熱っぽさが復活。こういうときは、薬喰いが一番の薬だ。

 温かいスープが飲みたいと、鶏肉を刻んで油で炒め、そこに葱。水を入れて煮立て、砂糖、塩、胡椒、大蒜醤油少しに胡麻油。器にどばっと移したら、最後に白髪葱で完成。そこまでやってから、ああ、豆板醤があったんだなあと思い出すあたり、まだまだ不調の証か。

 肉を喰えば治るってな若さは失われたのだと自覚しよう。

Oct 10,2006 23:32

 一日の五時間ほどを列車・電車・駅構内で過ごした。

 館林まで出かけて写真を撮ってきた。貧乏写真家と自称しながら、けれど貧乏写真家だからこそ、自分自身の連載するフォトエッセイですらコンパクトデジカメで済ませてしまう僕にとって、フィルムで写真を撮ったのは随分と久しぶりのことだ。他人の懐でフィルムを使えるなんて素晴らしい話である。

 とはいえ、ギャラが振り込まれるのは映っていればの話だ。大丈夫だろうとは思うけれど、これで映っていなければ交通費の四千円とフィルム代の二千円弱と丸一日の時間とで高い勉強をしたことになってしまう。ああ、こんな日記を書く写真家がほかに居るなら見てみたいものだ。

 ちなみに、熱の残る頭だったのでなにを撮ったかは憶えていない。

Oct 05,2006 02:20

山梨セット  呑んだ、呑んだ。

 赤身の馬刺しと“七賢”があるというのですっかりご馳走になって気がつけば午前二時。なんの変哲もない旨さを噛みしめたりちびちびぐびぐびほろほろしながら堪能して帰路につく。久しぶりに恋心を満たされたような思いを胸に。

 空はいちめんを薄雲に覆われ、数少ない街灯の光すらも吸い込むかのような薄暗い光を帯びていて、どことなく、春を思わせるような空気を満たしている。小春日和という言葉はあれども、この夜の空を表す言葉は、はたしてあったかなあなんて思いながらたまの日記を書いてみたりなんかして。

 いいなあ、一〇月。

 

Sep 24,2006 01:19

 星の輝きが冷たくなってきた。

 秋分の日ということもあって、知人の家で酒をご馳走になった。乾杯のビールを呑みながら、そろそろこいつも辛くなってきたなあ、とか、温い黒ビールならいいかなあ、とか、厚揚げだの茸だのを抓みながら緩やかに過ごすひとときってのは重要な栄養分だ。

 帰り道、ふと東の空を見ればオリオン座が横たわっている。星座には疎い僕だから、一目見てわかるのはこれと北斗七星くらいなもので、それでも、〇時台にオリオン座が現れることが冬の近づきを示していることは知っている。こいつが見える頃には、決まって星が冷たくなっているのだから。

 帰り道にいい落ちを思いついたのだけれど、風呂に入ったら忘れていたりなんかして。

Sep 18,2006 00:11

 今年の八月は、ひとつ無かったことに……。

 過ごしやすい夏、車検が切れたり、手続きした覚えのない国民年金支払い免除延長の知らせが届いたり、八月中に秋刀魚が九八円になって嬉しかったことや、なんだかんだを一切、すっ飛ばして気がつけば九月もとっくに折り返している。旧暦ならばまだ七月だけど、この肌寒さを前にはそんな心理的小細工も無意味なのだ。

 そろそろ火鉢の準備をしなければならない。一〇キロの豆炭を担いで持ちかえる自信はないから、誰かに車を借りて、ついでに新しい土鍋やら徳用マッチやらの細々した物も仕入れておこう。いちど火を入れれば、あっという間に冬の兆しがそこにあるのだろうから。

 灯油の価格を思うと、憂鬱な冬になりそうだなあ。

 

Jul 26,2006 23:26

 夜になっても草いきれの漂う空き地に夏を得る。

 鰹の値段がやっと下がったので買い求め、芥子あえで楽しんでしまった。こうやって喰うと鰹の旨味が引き立つから面白く、また、これを山葵でやってしまうと臭みが鼻につくから不思議なものである。

 泣くほどの出費ではなかったので、芥子も控えめにした。

Jul 16,2006 00:34

貧乏人の叫び  風があればなんとか涼しい。

 大蒜油を作るのに、どうせなら大蒜は丸のまま揚げて酒の肴にしようと、それはもう、るんるん気分で台所に立つ。ほくほくに揚がった大蒜をすくい上げ、塩をまぶせしてきあがり。意気揚々と書斎に戻って酒瓶を手に取ると……空だった。

 日常に突如として口を開く絶望の淵。

Jul 07,2006 03:24

 只酒をしこたま呑んで帰宅。

 最初はなんとなく梅雨の憂鬱を紛らわすような感じで呑ませてもらっていたのだけれど、途中で知人のフランス行きの報が飛び込んで、祝杯ムードで気がつけばこんな時間になっていた。

 あーでもない、こーでもないと、海外はおろか飛行機にすら乗ったことのない僕が色々と酔いに任せて餞別代わりの言葉を浴びせたけど、ついでに、国語辞典を一冊、餞別代わりにあげてしまった。清水の舞台から飛び降りた気持ちで買った新明解の第六版。まあ、ほとんど使っていない新品同様だからいいか。

 結局、使うのは第五版なんだもの。

Jul 06,2006 01:22

雨の闖入者  ビールをご馳走になった。抓みはミサイル。

 ここ最近はずっと停滞気味なペースではあるけれど、それでも、和色のカラーテーブルを作ったりとかいう横道的作業はこつこつと進んでいたりする。誘拐のニュースを聞いて、より効率的な誘拐の手順を考えたりするのは、なぜかはかどったり。

 アルバイトも、気がつくとうっかり寝過ごして休んでしまうおかげで、稼ぎが六万円ほどの月もあるけど、それでも暮らせてしまうから困りもしない。ただ、うっかり車検代を稼ぎ忘れたのは問題かもしれないなあ。

 そろそろ便秘を解消するか。七発くらい。

 

Jun 05,2006 18:44

 日付の感覚がない。

 帰ってきて庭を眺めていたら、今年も紫蘇が勝手に生えてきてくれていた。梅雨に入る頃には少しずつ喰えるようになるだろうか。暑さにやられて食欲のないときには、素麺・豆腐・紫蘇の天麩羅が生命維持に貢献してくれる。

 油分が不足しがちな貧乏人にとっては、少量の油で天麩羅にできる紫蘇の葉は献立の主力である。茹だるような暑さの中、火を使うのが短時間で済むのも魅力だ。紫蘇さえあれば夏も怖くない。

 味噌に練り込めば酒も旨い。

 

May 28,2006 03:46

 蛙、蝉、雨。

 夜中に訪れた空腹。ふと、チャーハンが喰いたくなった。けれど、こればかりは思い立ってもすぐには作れない。一食分ずつをいちいち炊いているから、冷や飯はなかったりする。

 結局、駄目なのはわかっていながらもチャーハンを作ってしまい、ひとり落ち込み、反省する丑三つ時。青葱も卵もラードも、北京鍋も業務用の火力もあった。たったひとつ、飯が冷めるまで待つことのできなかった空腹信号だけが悔やまれる。

 自分のせいでえらく不機嫌な夜明け前。

May 21,2006 04:32

 本人もびっくり。

 そういえばしばらく日記を書いていなかったなあという気はしていたのだけれど、まさか最後に書いたのが三月だったとは予想外だった。書いていないことは山ほどあるが、ありすぎて覚えていない。

 まあ、主な話題は酔っぱらったことばかりなのでいつも通りである。七月の車検を目前に車の調子が悪くなるのもいつものことだし、気がつくと窓の外が明るいのも、けれど、久しぶりに青空が見られそうな明るさだな、今日のは。

 七月くらいにはなんとか。

 

Mar 17,2006 18:02

ビラ二枚  燃料費の上昇が著しいわけで。

 ポストに、ガス料金値上げのチラシが入っていた。ワープロで作られたコピー用紙によれば、一立方メートルあたり二〇円の値上げだそうだ。ガスの輸入価格が下がり次第、速やかに元の料金に戻すという一文が、経営努力を越えた原価高騰を切実に訴えている。

 同時に電気料金値下げのお知らせも入っていた。こちらは印刷所で大量に刷られたと思われる華やかなもので、二つ折り。四面に渡り、電気料金のお得さをアピールしている。なんか、気がついたら「空気を読め」ってチラシに話しかけていた。

 卵の値下がりはいつになったら。

Mar 17,2006 04:01

 春の嵐。

 そろそろ、ホウ酸団子を作る時期だ。ホウ酸は、去年だか一昨年に買ったものがまだ残っている。玉葱はいつでも大量に保有している。小麦粉もある。あとは、牛乳が安いときに買ってきて、パックにのこった数滴を利用すればよいだけだ。

 ホウ酸団子を設置するようになってから、孵化したてのちっちゃい奴を見る機会は激減した。隙間の多い家だから、どうしたって成虫の侵入は防げず、殺虫剤は手放せないけれど、これも、一缶で二年くらい戦える程度の出現数で済むようになったのはありがたい話である。

 貧乏長屋じゃ一週間で一缶使った記憶もある。

Mar 16,2006 01:36

 要求せずとも。

 知り合いのドラマーが新しいマッキントッシュを買ったのだけれど、無線でネットに繋がらないということで、自宅まで設定に行ってきた。無線LANとかいうやつだろうか。一度も障ったことがないのだけれど、無事に設定を終え帰宅。

 設定料金として真っ先に提示されたのは米だったので、断る理由もなく即決。どうやら、とりあえず米さえ与えればなんでも頼めるという風潮があるように思え、けれどそれはまったくもって事実なわけで、毎日を米と共に暮らせているわけなのだ。

 胡瓜ももらったので、味噌で喰ってしまおう。

Mar 10,2006 03:12

 背黒鰯を干した。

 明日の夜には、旨い肴になってくれているだろう。火鉢で炙ったのをちょっと囓り、塩気に口を窄めながら酒を流し込む。想像しただけでも、意識が遠のいてしまいそうだ。

 そんな素敵な背黒鰯も、夜のスーパーならば一〇尾で四九円。一尾あたり五円弱なのだから、見つけたら躊躇せずに確保だ。難点は、どんなに疲れていようが酔っぱらっていようが、その日のうちに処理しなければいけないこと。

 購入した時点で内臓は溶けているくらいだから。

 

Feb 28,2006 09:59

 明日掲載される原稿をさっき送信。

 夜中にゴールデンバットが切れてしまったのだけれど、そういうときは小粋を一服。ほんとうに一服するだけでほわんと消えてしまうのだけど、それもまたよし。最近、バットの味がおかしい気もするから、気分転換になってもくれる。

 なんだろう、どうも、パッケージがいやらしく変わってから甘ったるさが増したように感じるのだ。その原因が、僕にあるのか煙草にあるのかは不明だけれど、パラフィン紙が銀紙に変わってしまったことへの苛々は拭えぬままだ。

 刻みに移行もいいが、外出先での一服に難ありなのが困りものだなあ。

Feb 22,2006 05:39

シゲ君  シゲ君がスーツを着ていた。

 貧乏談話室に卒業を祝う声のあったことを伝えたら、「まだ決まっちゃいないんだけどなぁ」と、相変わらず素直ではないながらも喜んでいた。

 三月二〇日に卒業し、二二日には入社式だというから、せわしないスケジュールだ。きっと、わけのわからないうちに中国あたりに飛ばされたりするのかもしれない。で、偽物のスーパーカブを買って喜んだりしそうだ。

 なにかしら、やらかしてほしい。

Feb 18,2006 04:18

あつあつをふうふう  真夜中の月見うどん。

 小麦粉の扱いもすっかり慣れて、うどんなら二〇分もあれば完成するようになった。丸めて、打って、つゆをつくり、麺を茹で、葱を刻み、卵を割り入れるところまでで、二〇分。鍋焼きならもう少しかかる。

 生地を寝かさなくても、それなりにコシは出る。粉だって薄力粉だ。つゆも、酒と砂糖に水を加えて煮立たせただけでも十分に旨い。けれど、これを一杯一〇五円で売ることはできない。どう考えても割に合わないのだ。

 ゲップと共に、真夜中の小さな経済学。

Feb 18,2006 02:42

謎のソーセージ  中国土産をもらった……が。

 見た目は魚肉ソーセージのそれであるが、使われているのは豚肉。つまりソーセージというかハムである。実際、火腿なんたらかんたらと書いてあって、これは中国語でハムという意味だそうだ。つまり、貧乏人にとって絶対的に不足する定めである肉を、もらった、ことになる。

 でも、心のどこかでひっかかりがあるのも確かだ。なにせ、中国だ。いや、中国産の食品なんてのは日々の生活で知らずに喰っているのだし、いまさら警戒するだけ無駄だ。それはわかっている。わかっているつもりだ。が、魚肉ソーセージ風の、ビニルにつつまれたその土手っ腹に踊る“安全”の二文字。なぜ、わざわざ安全って書いてあるんだ。とりあえず、体調のよいときに加熱して喰ってみるか……。

 中国語で安全ってのは、そのままの意味なのだろうか。

Feb 17,2006 00:36

 読みづらい新書。

 編集者に参考資料として新書を買ってもらったのが届いたので、さっそく読み始めた。読むのにとても邪魔な帯はいつも通り真っ先に取っ払い、はしがきなど読んでみるのだけれど、どうにも、手に収まりが悪い。しばらくして、ああ、表紙が硬すぎるんだと気づいた。

 試しに表紙を剥いでみると、いままで強情を張っていた新品の新書もしなっと手に馴染んでくれる。じゃあ、こいつにとっての表紙とはなんなのかと考えると、どうにも過剰包装以外のなにものでもないってことになってしまうなあ。

 文庫だの新書は手軽さを第一にしてほしいものだ。

Feb 06,2006 03:50

 カバ園長もびっくり。

 かつて、“癪に障る高校生”として活躍したこともあったシゲ君も、いよいよ春には大学卒業である。聞いた話によると、どうも最近は大学側で卒業旅行を用意するらしい。なんでも、仲間はずれが出るのを防ぐためだとか。

 大学生にもなってなにを馬鹿なことをと感じたが、この話は聞くほどにおかしい。行き先は、スキーの好きな教授がいるからスキー場。そいつは職権乱用じゃないのかと言えるし、その反対側には、学生は卒業旅行に無関心、という感覚も見えるのであった。

 そりゃあ早々に不参加表明するわなあ。

Feb 02,2006 06:37

 白味噌に醤油を加えると合わせ味噌風に。

 昨夜の暖かい雨も上がり、寒い朝を迎えた。けど、いままでに比べれば幾分かは暖かみの残る朝に感じる。週末、また冷え込むそうだけれど、二月を乗り越えさえすれば冬にも決着がつくだろう。

 いろいろと動きたくても体が言うことを聞こうとしない冬は、やはりじっと篭もってやり過ごすのが一番だ。もしも人間であっても冬眠できたならば、これほど嬉しいことはないと思える。特に、今回の冬は。

 暖かくなったら、冬に備えて一斗缶で暖炉でもこさえてみるかな。

 

Jan 31,2006 04:46

 腹減った。

 どどどっと集中してなにかしていると空腹を忘れてしまう。その最中は空腹を感じないからべつによい。終わった途端に襲いかかる、危険信号を含んだ空腹感はどう考えても体に悪かろうと思えるほどに責め立ててきて、けれど、体はなかなかに言うことを聞かない。

 煙草とコーヒーだけは無意識のうちに接種しているから、そういう状況で迎える空腹というのはもう、胃が暴れているような感覚で、寝てしまおうとしてもままならず、寿命を削って飯をつくるがごとき矛盾を覚えずにはいられないのである。

 とかいいつつまた煙草に手が。

Jan 27,2006 04:46

 牛筋で焼酎のお湯割りをちょこっとご馳走になったり。

 今年は花粉の飛散量が少ないなんて話で、確かに、去年は年が明けてすぐに飛び始めやがってぐしゅぐしゅしていた記憶があるのだけど、今年も、どうやら飛び始めたようだ。気がつくと、鼻水がひとすじ。

 三年前に買った花粉用の目薬も、あと数滴で底をつくから、今年は新たに買わねばならない。三年前、薬局でさんざん考え、苦渋の内に手に取った抗ヒスタミン剤配合目薬。隣には、抗アレルギーと銘打った新薬が高い値段で並んでいたのだっけ。

 今年も安い方で。

Jan 25,2006 03:14

 株って、株主になりたいから買う物だと思う。

 週末に降った雪もだいぶ溶けてきたけれど、日陰に入るといまだに二四時間氷上行軍状態。真っ白な雪は、泥や埃にまみれ、薄汚れ、それでも消え去ることを許されず、晒され続けなければならない。

 候補者から容疑者へと転職したひとも、まだしばらくは晒され続けるのだろうか。本人的に惜しい点といえば、議員という中間地点を通れずに容疑者へと肩書きが変わったことだろうか。まあ、どれでも似たようなものだけれど。

 カツラの人は溶けてなくなっちゃうのだろうか。

Jan 13,2006 22:09

 驚きはしないが、悲しくはある。

 三年前、ディジタルカメラの出荷数がフィルムカメラの半分にまで迫ったとき、いずれ、三五ミリフィルムカメラを供給するのは一社か二社になるだろうと感じていた。ひとつはキヤノン。もうひとつ、残るとすればニコンかなあ、と。

 ニコンがフィルムカメラ撤退のニュース、表現が大げさなだけで事実とは異なるが、完全撤退へのカウントダウンかもしれない。プロは、必ずキヤノンとニコンを持っているらしいから、きっとダメージは少ない。そりゃそうだ、僕ですら、メインのニコン以外にキヤノンのカメラを持っているのだから。

 FDマウントだけど。

Jan 12,2006 04:07

汁粉と紫蘇の実  鏡開きでお汁粉をご馳走になった。

 まあ、当然のようにその前に軽く一杯も出てくるわけで、汁粉へと収束させる酒と抓みはなんだろうと考えを巡らせた結果、糸蒟蒻の炒め物と豆腐田楽に落ち着くという計画は前日に打ち合わせ済みだったのだ。

 そんなのをちくちくちまちましながらちびちびと呑んで、甘い汁粉をどかんと喰う。きっちり甘く仕上げてあると、少量でも満足で満ち溢れた心持ちになるから嬉しい。これで、お正月気分もきっちりお終いってな感じだ。

 ……で、年賀状の返事をまた出し忘れたわけで。

Jan 09,2006 02:08

 世の中的には成人の日だそうで。

 成人式の季節になると、いっつも、今年は何人くらい死ぬのだろう、なんてことばかり考える。車で電柱に突っ込んで自分だけ死ぬならまだよいが、巻き込まれでもしたらたまったものではない。成人の日は、周囲の気配に敏感にならなければならない一日だ。

 いまどきのことだから、学校へも会社へも行かず、かといってやりたいこともなく、親に寄生したままで成人になるのも多いかもしれない。引き籠もりだろうがニートだろうが生きていられる平和の国に感謝する日にもなりそうだ。

 まあ、なにかに託けてただ酒でも呑めたならば、僕も幸せだ。

Jan 07,2006 17:32

 あ、年賀状の返事を出し忘れてた。

 昨夜、知人の家に書き初めでつくった書を見せに行ったら、気に入ったのか、晒し者にしたいのか、取られてしまった。書道に興味のない人間へのはったりとして作ったのだけれど、書をたしなむ人が気に入るとは。

 まあ、そのうち飽きれば返ってくるだろうから、それまではそのままにしておこう。ちなみに、ちゃぶ台の上に紙を置き、筆を長く持ち、立ったまま書けば、誰でもあの手の文字は書けてしまうのだ。

 左手で書けば、某芸能人風味になる。

Jan 04,2006 20:16

おでん  昨夜は挨拶へ行った先にて刺身とおでんで一杯。

 お年玉に本を一冊もらい、満腹を大きく通り越すほど喰い、呑み、そのまま一晩世話になった。翌朝、下妻名物・豚肉のみそ漬けを持たされ、一時帰宅。すぐさま、先の家の亭主に拾われそのまま東京へ。酒の席で、真空管を買いに行くから着いてこい、ということになっていたのだ。

 みらい平駅前にある一日五〇〇円の駐車場に車を入れてTXで東京へ行くというルートは、もしかしたらいちばん安いかもしれない。買ってもらった切符の額面は九〇〇円。往復で、二三〇〇円とガソリン代という計算になる。

 ただ、風情がなさすぎるという弱点があるのだけれど。

Jan 03,2006 18:08

 夕寝してしまった。

 これからちょいと年始の挨拶回りをしてこなければならない。回るといっても一件だけなのだが。そういえば、今年になってから郵便受け以外に表に出ていなかったのを思い出した。すっかり暗いけれど、新年の町を感じてこよう。

 では、ちょいと多賀谷の領地へ。

Jan 03,2006 15:01

 昼寝してしまった。

 こりゃあいかんとネットで囲碁対局。相手はスペイン語圏の人らしい。コンピュータが自動計算した置き石は相手に五子。この時点で、僕の勝ちはほぼありえない。ただでさえ初心者なのに、置き石を相手に打つ技量など持ち合わせてはいないのだ。

 結果は、黒、つまりスペイン人らしき相手の中押し勝ち。素人目にも地合に決定的な差が見えるだろう局面で、寄せでの大ミス。投了で迎える、新しい一年。

 まあ、定石を三つくらいしか知らないのだから当然の結果か……。

Jan 03,2006 10:23

 起床。もう呑んでる。

 昨夜は、空腹に雑煮を押し込んだあとに酒を二杯ほど流し込んだら眠くなってしまった。考えてみれば、起きたのが四時過ぎだったのだから、おかしくはない。で、打ち初めをすっかり忘れていたのでいまからちょっとKGSに繋ごうかと思う。

 ただ、相手がいつも外国人で、しかも奴ら対局中に英語で気軽に話しかけてくるから困る。こっちはなにか話しかけられるたびに翻訳サイトを開かなければならず、盤面に集中できた試しがない。

 たまに勝てそうな相手には逃げられるしなあ。

Jan 02,2006 19:07

餅、汁、葱、柚、以上。  雑煮完成。

 二年間、冷凍庫で忘れられていた餅は満身創痍な状態だったけど、解凍して焼いてやったら見事に復活。餅の強さを甘めの汁と一緒に一気に胃袋へ。葱と柚の香りも加味され、暖かさが内から染み出すかのようだ。

 あとは、眠くなるまで呑むだけ。カモン、一升瓶。

Jan 02,2006 16:40

焼け石に水、なんて言葉もあるわけで  書、完成。

 後々になってみれば、なんと恥ずかしいものをつくったもんだと思うかもしれないけれど、そう思ったときの僕は、いまの僕よりも成長しているって証にもなる……かもしれない。そういうわけで、今年はこれを部屋のどこかに飾っておくことに。

お雑煮の素  で、お正月といえば雑煮。さっきから腹が減って具合が悪くなりそうだが、出汁が完成するまでに一、二時間ほどかかるから今のうちに昼飯を喰っておいたほうがよいかも。ちなみに鶏ガラから出汁を取るのは初めての試みだけど、胸肉からはよく取っているからなんとかなるだろう。

 駄目ならばカレーにして誤魔化せば喰えるし。

Jan 02,2006 15:22

練習中  風呂上がりにうっかり一杯。

 呑むたびに眠くなるのを踏みとどまって、書き初めを開始。まずは、自家製メモ用紙で練習から。本番は、烏山で入手した和紙の端切れに書き、これまた端切れに貼り付け、壁に掛けようと考えている。

 こういうとき、洒落で彫った落款があるとそれらしく仕上げられるから便利だ。便利なのはよいが、考えたら酒ばかりで昼飯を喰っていない。さすがに腹が減ってきたので、さっさと書き上げて雑煮の用意をしたい。

 二年前の餅に活躍してもらおう。

Jan 02,2006 09:37

 メール送信完了。

 ついでに、年賀状はがきが何枚か残っていたので年賀状の返事も書いた。残りといっても、年賀状を出す習慣のない僕の手元にあるはがきであるからには、七年前のものだったりするのだが。知らずにお年玉くじの当否を確認してぬか喜びさせてしまうかもと思うとちょっと楽しい。

 コーヒーを飲んだら頭もすっきりしてきたので、風呂にでも入ってから書き初めに移ろうかと思う。ぬる燗用の竹筒は、火鉢に差しっぱなしにしておいたらぱっくりと割れていた。まあ、三が日は持ちこたえてくれるだろう。

 さあ、風呂だ風呂だ。

Jan 02,2006 05:20

 一時間ほど前に起床。

 白湯が体どころか心にまで染み渡る。元日の朝よりは暖かい気がするのが嬉しい。朝から酒をかっくらう素敵な正月を思い描いていたけれど、コーヒーが飲みたくなったのでしばしお預け。

 簡単な朝食のあと、関係各所へメール。その痕は書き初めと称してなにか一筆。昼寝して、起きたら酒を呑みながらお雑煮を作ろうと思う。具はないが、汁は凄いのを用意してあるのだ。

 百グラム二八円が織りなす胃袋の快楽。

Jan 01,2006 22:27

 年賀状、一通。

 二合ほど呑んだら眠くなったので布団に戻ることにしようと思う。起きたらたぶん二日になっているはずなので、年始の挨拶メールを書いて、書き初めをして、打ち始めをしよう。

 また外人に「I think I win.」とか言われるのかなあ。

Jan 01,2006 21:24

豪華お正月セット  お節、ぬる燗、落語。

 実験は大成功。純米酒は見事な人肌となった。が、問題もある。旨すぎてペースが速くなる。それを助長するのがこの見事なお節。伊達巻きを失敗して甘くないと嘆いていたけれど、それ以外は十分なものに仕上がっている。既製品も含まれているものの、隙間を埋める程度の役割でしかないというのが嬉しい。

 あ、そういえば年賀状のことをすっかり忘れていた。ちょっと郵便受けまで。

Jan 01,2006 20:41

うふふな包み  他力と自力で正月。

 昨夜、知人の家で「お節が入ってるから食べて頂戴な」と持たされた包み。正月気分を演出してくれる素敵なお節料理を日頃の行いによってただで手に入れることができたわけで、あとは酒さえあれば大満足な夜が過ごせるというものだ。

贅沢に豆炭五つ  で、僕の手元には、あの連載で頂戴したギャラで入手した一升瓶がある。正月くらい、自分の好きな酒を呑みたいではないか。貰うお酒も嬉しいが、まさか銘柄を指定するわけにもいかないじゃあないかい。そしてその純米を、火鉢でぬる燗にしようと正月早々にのこぎりを握ってみた。

 竹を切って灰に刺さるようにしただけだけど。っていうかすでに冷やで一杯ひっかけていい気持ちだったり。

Jan 01,2006 19:52

 起きた。

 明け方五時台に寝て、明るいうちに一回、暗くなってから二回ほど目が覚めたけれど無視。そろそろ起きてもいいかな、と部屋の灯りをつけると、時計は一九時を回っていた。

 ひとまずストーブをつけ、背中に貰い物の使い捨てカイロを貼り、やっと暖まった感じ。火鉢を稼働させて、お正月を始めることにしよう。

 今夜も冷えるらしい。

Jan 01,2006 05:00

ストーブフル稼働  寒すぎる。

 帰宅して、ストーブをつけ、部屋が暖まったら着替えようと考えていたのだけれど、これがまた一向に暖まらない。股引をはいていても、股ぐらからすかすか感が這い上がってくる。

 こりゃあ、日の出を拝んでから寝ようという考えは、どうやら撤回したほうがよさそうだなあ。まもなく空も白んでくる頃ではあるけど、そこから、日が昇るまではとても長く感じてしまうだろうから。

 ここまで打つのに一三分。指は凍えて動かない。

Jan 01,2006 02:43

これがその写真ですが、ここで見せてしまうのもなんですのでモザイクをかけてみました。カレーにモザイクはよろしくないかとも思うし、ましてやそれが新年一発目に掲載する画像となるとなんとも……でもまあ、その  貧門福来。

 本年は、せめてギャラを頂いている仕事に関してはさっさと終わらせようと思うだけは思っている。実際、一五日に更新される例のエッセイに関しては、すでに写真もある。少なくとも、新年一発目だけはなんとかなりそうな抱負かもしれない。

 ここでさっそく本文を書き始めるという手もあるけれど、そこは元旦。年越しの乾杯が残っているし、なによりも寒い。明日、雪が降るなんて予報もあるくらいで、こうなると、さきにやらなければならないこともあるのだ。

 なにをする気なのかは、今夜くらいに明らかになるやもしれず。

 

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貧乏日記 耐乏PressJapan.
発行:全日本貧乏協議会 発行部数:982 冊
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